一つの香りはどこから始まるのか| HYOUGE と茶の記憶 香りが、記憶を呼び戻すとき 2026年5月、体調のこともあり、予定していたフランス行きを直前に延期することにしました。 行けなくなったとき、その場所が遠ざかるかと思えば、意外にも逆でした。かえって南仏で過ごした時間が、季…
余薫|六本木の アトリエ に流れる静かな香りの時間 六本木の交差点から少し歩いた先に、その建物はある。会社ビルや駅の騒音を背にして、その建物の階段を二階へと上がる。扉を開けると、外の喧騒とは対照的な、静かな空間が広がっている。そこに私が働く アトリエ がある。 六本木の喧…
苔の香り とは何か|森の表現の中での位置づけと役割 森の中の苔 苔の香り 、と聞いて、どのような印象を思い浮かべるでしょうか。 湿った土の気配。日陰の静けさ。音が吸い込まれるような空気。 これは、実際の森の中で私たちが感じる印象です。 香水においても、「森の香り」はこうし…
香りはなぜ言葉 にすると理解できるのか|感じたことが見えてくる 結論:香りを言葉にするのは、説明し切るためではなく、感じたことを人と共有できる形にするためです。 理由:香りは目に見えず、感じ方も人によって異なりますが、言葉にすることで、何をどう感じたのかを同じ土台の上で確かめ合えるか…
小さな入口の先で、何が立ち上がるのか| 茶室 と香り 削られた空間の中で、何が残るのか 茶室 とは、茶を点てるための空間です。利休以降、侘茶の茶室では、装飾的な要素を極限まで削ぎ落としていきました。 では、どこまで削れば茶室になるのでしょうか。 広さの問題ではありません。畳…